外貨預金はどんな商品なのか?

資産運用の一つとして、外貨預金という言葉を聞く機会が多くなっています。新聞広告や金融機関窓口のポスターなどで、“○○外貨預金、年利5%”などと紹介されていますが、国内の金融機関で扱っている一般の定期預金や、郵便局の定額貯金と比べると金利も全く違いますし、外貨預金とはどのような先物取引商品なのでしょうか?通常の預金は、日本の通貨「円」で銀行などにお金を預けて運用しますが、外貨預金とはドルなど外国のお金で預金をして運用するものです。ドル預金にも、米国通貨「ドル」もあればオーストラリア通貨「ドル」、ニュージーランド通貨「ドル」もありますが、対象となる通貨の国における金利によって運用されます。日本の金利は他の国と比べると非常に低い状況が続いており、他の国の高い金利で運用した方が得だということで日経225より人気を集めているのです。外貨預金は預金の一種ですから、取扱っているのは銀行や信用金庫などですが、国内の銀行だけではなく、日本国内に店舗を構えている外国の銀行でも取扱が可能です。通貨の種類は沢山ありますが、預け入れる場合は、日本円を持参し、預け入れる際に運用する通貨に交換して預け入れることが一般的なので、通常の「円預金」をするのと同じ感覚でできる点も、広く普及している理由です。外貨預金をするには、預け入れる時点で「円」を対象となる「外国通貨」に交換する必要がありますが、期日がきて払い出しをする際には「外国通貨」を「円」に交換して受け取ることが一般的です。(場合によっては「外国通貨」のまま受け取る場合もありますが稀なケースでしょう。)この時、「円」を「外国通貨」に交換する仕組みを為替相場(詳細は次回No2にて説明します)、その際の交換比率を「為替レート」といいますが、預けた時の為替レートと払い出す時の為替レートによって、同じ外国通貨でも円に換算すると金額が異なるケースが発生します。簡単な例〜「米国ドル預金」で説明しましょう。本日、100万円を米国ドルで預金します。この際の米ドルへの為替レート(交換比率)を1ドル当り100円としますと、1万ドルの預金をすることができます。1年後、1万ドルを円に換算して引き出そうとした際の円への為替レート(交換比率)が1ドル当り105円とすると「105万円」になりますが、仮に、為替レート(交換比率)が1ドル当り95円だったとすると、受け取る円は「95万円」になってしまいます。このように、預け入れた時と払い出す時の円と外国通貨の交換比率=為替レートの差により違いが生じる事を「為替差損」といいます。1年間の預け入れ金利がいくら高くても(5%だったと仮定)、交換比率が低くなっていれば手許に戻ってくる円貨は元の金額を下回る危険もあるのが、外貨預金の特徴なのです。外貨預金と言っても、預金の種類や通貨、更には商品内容によっても違いがありますし、取扱っている金融機関によってもその内容が異なります。外貨預金を選択する場合の目安としてどれくらいの種類があるのか考えてみましょう。外貨預金も預金の一種ですが、通常の国内預金と同じように「普通預金」「定期預金」「貯蓄預金」等があります。「普通預金」は何時でも預け入れや引出しができる商品で、「定期預金」は預け入れ期間が定められており預け入れや引出しに制約がある商品ですが、普通預金よりも金利が高くなっています。また、定期預金でも定められた預け入れ期間が長くなればなるほど金利が高くなります。「貯蓄預金」は定期預金よりも預け入れや引出しに制限がない分金利は低くなりますが、普通預金よりは高い金利設定になっているのが一般的です。国内の銀行および日本に支店のある外国の銀行で扱っている外貨預金の種類は多数ありますが、一般的には「米国ドル」「ユーロ(ヨーロッパ統一通貨)」がメジャーですが、英国ポンド・オーストラリアドル・ニュージーランドドル・スイスフラン・香港ドル・タイバーツ・韓国ウォン・中国元等を扱う銀行もあります。重要なポイントは、対象とする通貨の世界における流通量を考えることです。流通量が多い場合は、その通貨の交換比率である為替相場を予想するための情報が豊富であり、且つ為替相場も比較的安定していますが、流通量の少ない通貨は為替レートが大きく変動する可能性が高く、且つ銀行における手数料が比較的高くなっていることから、為替相場の変動による元本への影響度が高い点に留意しなければなりません。基本的には、流通量の多い「米国ドル」「ユーロ」という通貨を選択する事が無難といえます。普通預金は金利は低いですが出し入れが自由であり、海外旅行から戻り外貨が手許にあった場合など、一時的に預け入れることもできます。また、定期預金については、期間が比較的短い(預け入れ期間1年以内)短期の定期預金と預け入れ期間が1年を超える長期の定期預金に分類することができます。預け入れる資金の性格を加味して期間を選択することが出来ますが、期間が長くなればなるほど為替相場の変動による影響を受ける可能性が高まる点に留意する必要があります。このようなケースを想定して、預け入れ期間終了時の為替相場を予め予約して確定してしまう商品を扱うケースもあります。また、毎月一定の金額を定期的に積み立ててゆく商品を取扱っているケースもありますが、取扱銀行によって商品ラインナップが異なります。また、預金の種類、通貨、商品内によって預け入れる事ができる最低単位(=1単位通貨ではなく1000単位等)を設定しているケースもありますので、選択する前に確認することが必要です。外貨預金の基本的内容を説明してきましたが、ここで一般の円預金と外貨預金の違いを改めて整理することとします。取り扱う銀行で自由に商品設計ができる「自由金利商品」ですが、留意すべき点を中心に考えてみましょう。国内銀行の扱う円預金については、銀行が万が一倒産しても一定金額(合計1000万円迄)は保護される制度(=預金保険制度)の対象となりますが、外貨預金に関しては、自由に設計できる商品でもあり保護の対象とはならない点が最大の相違点です。預け入れた銀行は絶対につぶれないという神話は既に崩れており、これから先もずっとつぶれることはなく大丈夫ですとは言えないのが現状です。円預金と比べると金利も高く、為替相場の状況によっては元本が増える可能性もありますが、どの銀行を選択するかはお客様個人の判断によるしかありません。金融商品には「安全性=預け入れた元金が確実に戻ってくることを意味しており、元本が保証されている」「流動性=お金が必要となった時には直ぐに引き出すことができる」「収益性=高い収益=儲けが期待できる」という3つの要素があり、それぞれの関係は相反する関係にもあります。これらの関係を外貨預金と円預金で考えると、外貨預金は、環境や状況によっては高い収益を期待することはできますが、一方で元本を割り込む可能性もあり、且つ預金を引き出すとしても事前の連絡が必要だったり、引き出せない期間や中途解約が出来ないものもあり、収益性は高いが安全性と流動性という面では劣る商品です。一方、国内の円預金は、低金利が続いており収益性は非常に低いですが、預けた元本を割り込む事はなく、預け入れた銀行が倒産しても一定の金額は保護されており、また、お金が必要になった場合は、約束した利息は確保できませんが基本的には何時でも引き出すことは可能であり、収益性は見込めないが、FX 初心者にも安全性と流動性は確保された商品といえます。重要なポイントは、安全性と収益性は相反する関係にあるため、収益性の高い先物取引商品を選択する場合は、元本割れする危険性を常に含んでいることを念頭に置く必要あるのです。円預金の場合、利息を計算する際には「365日」を基準に計算しますが、外貨預金の場合は「360日」を基準に計算するケースもありますので、僅かですが利息に差が生じます。仮に、100万円を金利3%で6ヶ月間(=183日)預けた場合の利息を計算してみますと、円貨基準…1,000,000×0.03×183÷365=15,041,096円外貨基準…1,000,000×0.03×183÷360= 15,250,000円。通常、利息は運用する外貨額で計算し、交換レートである為替相場により円換算することとなりますが、通貨により計算基準が異なる為留意する必要があります。